ダイアトニック・コードにはそれぞれの和音に役割があります!12の調のダイアトニック・コードをすべて制覇する前にコードの役割についてお話ししておこうと思います。
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スケールの中で重要な音・コード
スケールの中には重要な音というのがあります。もちろん、どの音も大切ですが、特にスケールをそのスケールたらしめる音というのがあります。
主音、属音、下属音
メジャースケール(ドレミファソラシド)で言うなら、まず何と言っても大切なのは「ド」です!ディグリーネームで言えば「I」ですが、これは主音(トニック)と呼ばれています。曲の最後はかなりの確率で主音で終わります。
スケールの各音を一目で分かるように色分けしてみました。「I」を赤にしたのは、やっぱり、ホラ、戦隊モノなんかでも、メインのキャラクターはだいたい「赤」でしょう!?だからです(笑)
次に重要なのが「V」です。これは属音(ドミナント)と言います。これは黄色で表してみました!
そして、それに続いて「IV」も下属音(サブドミナント)と呼ばれて大切です。そんなわけで三原色の青を配置。
属音(ドミナント)は主音から上方向に5度、それに対して下属音(サブドミナント)は主音から下方向に5度の音程です。
トニック、ドミナント、サブドミナントのコード
トニック、ドミナント、サブドミナントをルートに持つコードも、同じくトニック(主和音)、ドミナント(属和音)、サブドミナント(下属和音)と呼ばれています。
曲の最後はだいたいトニック(ドミソの和音)で終わります。
そして、ドミナント(ソシレの和音)はトニックに行きたがる性質を持っています。これはドミナントに含まれる「シ」とトニックに含まれる「ド」の音が半音程の関係だからです。またドミナントのルート「ソ」からトニックのルート「ド」への動き、これが強い牽引力を持っているためです。
では、Cメジャースケールのダイアトニック・コードでトニック、ドミナント、サブドミナントを確認してみましょう。
- トニック→C
- ドミナント→G
- サブドミナント→F
となりますね。
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I、IV、V以外のコードの役割
それではI、IV、V以外のコードにはどんな役割があるのでしょうか?
トニック的なVImのコード
CメジャースケールのI(C)とVIm(Am)とを比べてみましょう。
CとEの二つの音が共通していることが分かります。したがって、AmすなわちVImはトニック的な役割をします。
サブドミナント的なIImのコード
続いて、同じくCメジャースケールでIV(F)とIIm(Dm)を比べます。
FとAの二つの音が共通していることが分かります。したがって、IImはサブドミナントとしての役割を持つことになります。
IIImのコードもトニック的
最後にCメジャースケールでIIIm(Em)とI(C)とV(G)とを比べてみます。
EmとトニックであるCのコードではEとGの音が共通していますが、同時にドミナントであるGのコードともGとBの音が共通していることが分かりますね。これだとどっちなんだろう?と迷ってしまいそうです。
実は、今はまだ和音を3個しか重ねていませんが、この先4段重ね、5段重ねと進むとIIImのコードはIのコードとの共通音が多くなって行きます。したがって、トニック的なコードに分類されます。
VIIm(b5)はあまり使われないけどドミナント的
CメジャースケールのVIIm(b5)はBm(b5)です。このコードの構成音はB, D, Fです。ですからドミナントであるG(構成音:G, B, D)と共通した音(B, D)を持っています。ただ、このコードは単独ではほとんど使われることはありません。
同じコードでも調によって役割が変わる!
さて、CメジャースケールとGメジャースケールとFメジャースケール、この3つでコードの役割を比較してみましょう。
例えば、CメジャースケールではトニックだったCのコードが、Gメジャースケールではサブドミナントになっています。またAmのコードはどの調にも登場しますね。Cメジャースケールではドミナント的な役割、Gメジャースケールではサブドミナント的な役割を担います。
コードを弾く時はいつでもキー(調)を意識して頂くといいです。
「あぁ、この前覚えたあのコードはこのキーではこっちの役割になってるんだなぁ〜」
なんてことを頭の片隅に置きながら12の調のダイアトニック・コード(三和音)を覚えて行ってください。
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