今日もこのレッスンブログに来てくださってありがとうございます。ブログの順番に沿って進んでおられる方はCメジャースケールのダイアトニック・コードを三和音で覚えた所かと思います。今後これを一気に12のメジャースケールに広げて行くのですが、その前にディグリーネームというものを知って頂きたいと思います。
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ダイアトニック・コード(三和音)をディグリーネームで表すと
ところで今日取り上げるディグリーネームですが、これはスケールのそれぞれの音をローマ数字で表したものなのです。
つまり、メジャースケールでは、
- ド=I(イチ)
- レ=II(ニィ)
- ミ=III(サン)
- ファ=IV(シィ)
- ソ=V(ゴー)
- ラ=VI(ロク)
- シ=VII(ナナ)
今まで耳にタコができるほどお話しして来ましたが、IIIとIV、そしてVIIとIの音程が半音になります。
そして、Cメジャースケールでは下の図のようになります。
次に、Cメジャースケールのダイアトニック・コード(三和音)を思い出してみましょう。C, F, Gがメジャーコード、Dm, Em Amがマイナーコード、そしてBm(b5)という、マイナーフラットファイブが一つだけありましたね。では、これに先ほどのローマ数字を当てはめてみます。
つまり12の長調のダイアトニック・コードは必ず、スケールの1, 4, 5番目の音をルートにしたコードはメジャー、2, 3, 6番目の音をルートにしたコードはマイナー、7番目の音をルートにしたコードはマイナーフラットファイブなのです。
これは当たり前と言えば当たり前です。ルートを5度上げれば、同様に3rdと5thも5度上がるのですから、それぞれのコードにおいてはルートと3rd、3rdと5thの音程は維持されたままですものね。
つまりメジャースケールにおいては、どの調でも I, IIm, IIIm, IV, V, VIm, VIIm(b5) が成り立つのです。
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ディグリーネームをマスターすれば移調が簡単になる!
では、ディグリーネームを覚えると、どんないいことがあるんでしょう?何よりもまず、
- 汎用性がある
という利点があります。
ミュージシャン同士のコミュニケーションではこんな会話がよくあります。
「イントロはI-VI-II-V(イチロクニィゴー)で回しましょう〜」
こんな風に言われたら、Cメジャーのキーの曲なら、C-Am-Dm-Gと弾けばいいですし、Gメジャーの曲ならG-Em-Am-Dとすればいいのです。いちいちコードネームを言うより話が早いですよね。
また、ディグリーネームで言われた方が、
- コードの役割が把握しやすい
ということもあります。
お気づきになっておられるかもしれませんが、同じGというコードでも、Cメジャーのキーの中で使われる時と、Gメジャーの時とでは、使われ方が違うのです。
Gメジャースケールでは、Gのコードは赤の位置に格上げ(?)されています。ディグリーネームを使えば、こういうコードの役割について瞬時に分かるので便利なのです。
では、12の調を一覧表にしましたので、眺めてみてください。上から順番に五度圏を時計回りに進みました。
I | IIm | IIIm | IV | V | VIm | VIIm(b5) | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ハ長調 | C | Dm | Em | F | G | Am | Bm(b5) |
ト長調 | G | Am | Bm | C | D | Em | F#m(b5) |
ニ長調 | D | Em | F#m | G | A | Bm | C#m(b5) |
イ長調 | A | Bm | C#m | D | E | F#m | G#m(b5) |
ホ長調 | E | F#m | G#m | A | B | C#m | D#m(b5) |
ロ長調 | B | C#m | D#m | E | F# | G#m | A#m(b5) |
嬰へ長調 変ト長調 | F# Gb | G#m Abm | A#m Bbm | B Cb | C# Db | D#m Ebm | E#m(b5) Fm(b5) |
変ニ長調 | Db | Ebm | Fm | Gb | Ab | Bbm | Cm(b5) |
変イ長調 | Ab | Bbm | Cm | Db | Eb | Fm | Gm(b5) |
変ホ長調 | Eb | Fm | Gm | Ab | Bb | Cm | Dm(b5) |
変ロ長調 | Bb | Cm | Dm | Eb | F | Gm | Am(b5) |
へ長調 | F | Gm | Am | Bb | C | Dm | Em(b5) |
うひゃー!こんなにいっぱいあるの!?と、げんなりするかもしれませんが、丸覚えする必要はありません。意味を理解していれば大丈夫です。
とは言え、身体が反応してくれるようになるには練習を積むしかありません。まずはスケールの練習をしっかりやっておくといいですよ。
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