前回は、ある一つの音をルートに選び、メジャーセブンス、マイナーセブンス、ドミナントセブンスのコードをそれぞれ考えるということをやって見ました。
スポンサーリンク
そして、それぞれのコードを含むメジャースケールを見つける、ということもやりました。
今日はその中でもドミナントセブンスにスポットを当てて見ます。
ドミナントセブンスはトニックへと進む
ドミナントセブンスはV7のコードでした。
このコードは各メジャースケールにたった一つしかないコードです。
そして、このコードは I に向かう力がすごく強いコードなのです。
例えば、G7を聴いた人は自然に「次はCに行くだろうなぁ〜」と予測してしまうのです。たとえそれが、コードのことなんか全く知らない人でも、そのように感じるのです。
これは、私たちが小さい頃から西洋音楽を聴き慣れているからですね。
ところで、I のコードのことをトニックと呼びます。
トニックはその調の性格を決める親分的な和音です。
トニックの和音の響きは「あぁ〜。終わった〜。」とか「おうちに着いた〜〜。」とかいう感覚をもたらします。
これが仮にドミナント、例えばG7で止まってしまったとしたら・・・
聴いている人は、なんとも言えない不安定な気持ちにさせられます。
「ちょっと、ちゃんと納まるところに納めてちょうだい!!」
こんな感じ。
G7-C(V7-I)に進むことを和音の「解決」というのですが、、、ちゃんとCに進むと、ホッとするのです。
実際にG7-Cを弾いてどのように感じるか、試してみてくださいね。
この、V7-Iの動きをドミナントモーションと言います。
スポンサーリンク
V7が I に行きたがるわけ
V7-Iに強い引力があるわけを説明します。
いつものようにCメジャースケールでドミナントモーションを考えましょう。
鍵盤の上にG7、下にCを記しました。
左手はベースを弾いていますが、G→Cという完全5度下がる進行(この図では完全4度上がる進行、どちらも同じ)が強進行と呼ばれる、非常に引力のある動きです。
そして、G7の3rdであるBの音と、CのルートであるCの音は半音の関係になっています。
また、G7の7thであるFの音と、Cの3rdであるEの音も半音の関係ですね。
ここにも引力があります。つまりBはCへ、FはEへと行きたがるのです。
G→C
B→C
F→E
この三つの矢印のせいで、G7→Cという引力の強い動きができるのです。
では、G7の残りの音「D音」と、Cの中にある「G音」の身の置き所は?
・・・まぁ、ぶっちゃけ、この二音(それぞれの和音の5thに当たります)はなくてもいいです(ゴメンね〜〜)。
このくらいシンプルな音選びでも、G7→Cのニュアンスは充分伝わります。
ドミナントモーションをマスターしよう
さて、前述のシンプルG7→Cを表すとこのようになります。
G7のルートGは完全四度上がって、CのルートCへ進みます。
G7の7thであるFは半音下がって、Cの3rdであるEに進みます。
G7の3rdであるBは半音上がって、CのルートであるCに進みます。
右手はF〜Bという増四度からE〜Cという短六度へと広がります。
では、F〜BをB〜Fに入れ替えてみましょう。
すると、、、右手はB〜Fという減五度からC〜Eという長三度へと狭くなります。
ドミナントモーションにおいて、V7の7thと3rdを意識することが非常に大切です。
V7の7thは I の3rdへ、V7の3rdは I のルートへと進むと美しいヴォイシングになります。
では、ここで問題を出します。
C7→( )
F7→( )
Bb7→( )
Eb7→( )
Ab7→( )
Db7→( )
Gb7→( )
B7→( )
E7→( )
A7→( )
D7→( )
カッコの中にはすべて I が入ります。
・まず、カッコを埋めてください。
・G7→Cでやったヴォイシング(二種類)で弾いてください。(3rdと7thを考えて!)
次回、答え合わせしますね♪
スポンサーリンク